腸内細菌には、善玉菌、悪玉菌、中間菌(日和見菌)の3種類があります。
- 善玉菌:ビフィズス菌、乳酸菌、酵母菌、麹菌、酪酸菌・・・
- 悪玉菌:ウェルシュ菌、大腸菌、ブドウ球菌・・・
- 中間菌:レンサ菌、バクテロイデス菌、枯草菌、大腸菌、納豆菌・・・
善玉菌と悪玉菌を合わせると、腸内細菌全体の3割を占めるようです。残りの7割が中間菌。悪玉菌と呼ばれていますが、実は腸に必要な働きをしてくれるのです。問題は、悪玉菌の量が増えすぎた場合で、人体にさまざまな悪影響をもたらすことから悪玉菌と呼ばれています。
全体の7割を占める中間菌は、善玉菌か悪玉菌の優位な方へ傾きます。つまり、善玉菌が優位であれば善玉菌として働き、悪玉菌が優位であれば悪玉菌として働きます。
善玉菌の働き
- 体内潜在酵素で分解できなかった食物繊維を食べて分解し、アミノ酸を作ります。
- 小腸で、消化吸収で残った食べカスの炭水化物、大豆や魚などのタンパク質などを食べて分解し、酵素、アミノ酸、脂肪酸、ブドウ糖などにします。
- ビタミンB群を合成して作ります。
- 酸性の性質を持った乳酸や酢酸、酪酸などの有機酸、揮発性脂肪酸を酸性します。この酸性の性質によって外部から侵入した有害菌を攻撃排除したり、病原菌の増殖を抑えたり、免疫力をアップしたりして、感染症予防の第一バリアとして働きます。
- 大腸の善玉菌は小腸の免疫機能をコントロールしています。
- 善玉菌が産生した酵素が、さらに腸内での分解、吸収、排泄、などを応援しています。
- 善玉菌の乳酸菌は、セロトニンや、ドーパミンの前駆体物質であるトリプトファンやフェニルアラニンなどの必須アミノ酸を作っています。他にも、善玉菌は100種類の内分泌ホルモンの前駆体物質を作っています。
- 悪玉菌が作るニトロソアミンなどの発がん性物質を善玉菌が分解します。
- 放射性物質が体内へ侵入しないように排除します。
- 脳に働きかけ、心をポジティブにします。
- 善玉菌が大量に存在すると、野菜や果物からアミノ酸を生産します。草食動物が強靭な肉体を維持できるのは、食べた草や果物からアミノ酸を生産できる腸内細菌の働きがあるからです。
参考文献
200歳長寿!若返り食生活法